葉酸を普段の食事から摂りたいと考えられる方もいると思います。
それでも全然OKです。ここでは、どんな食材をどれくらい食べればいいのかというお話をお伝えします。それと食べ物で葉酸を摂ることについては、妊活中と妊娠中とで注意するポイントが若干違いますので、その点も合わせてお話します。
葉酸を含む食品について
まず、葉酸を多く含む食品のご紹介です。国立保健医療科学院(*1)の情報によりますと1gあたりの葉酸含有量が多い主な食品は以下のとおりです。
食品名 | 目安量 | 分量(g) | 葉酸(μg) | 1gあたりの 含有量(μg) | |
---|---|---|---|---|---|
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あまのり(焼) | 1袋(5枚入) | 2 | 38 | 19.00 |
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鶏レバー *2 | 50 | 650 | 13.00 | |
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牛レバー *2 | 50 | 500 | 10.00 | |
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豚レバー *2 | 50 | 405 | 8.10 | |
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なば菜 | 2本 | 40 | 136 | 3.40 |
6 | からし菜 | 1本 | 50 | 155 | 3.10 |
7 | ささげ(乾) | 1/5カップ | 30 | 90 | 3.00 |
8 | そらまめ(乾) | 1/5カップ | 22 | 57 | 2.59 |
9 | みずかけ菜 | 60 | 144 | 2.40 | |
10 | 大豆(乾) | 1/5カップ | 26 | 60 | 2.31 |
- | ほうれん草 | 2株 | 60 | 126 | 2.10 |
- | ブロッコリー | 2房 | 50 | 105 | 2.10 |
- | ぜんまい | 5本 | 50 | 105 | 2.10 |
*1 国立保健医療科学院は、保健、医療、福祉に関係する職員などの教育訓練や、それらに関連する調査及び研究を行う機関として設置されています。
*2 各種レバーについては、ビタミンAの摂取過剰に注意しましょう。
匂いなどが苦手で野菜をたくさん食べられないとき、市販の野菜ジュースが代わりになるのでは?と期待される方がいるかもしれません。
しかし、残念ながら野菜ジュースで葉酸の必要量を摂るのはほぼ無理でしょう。青汁なら摂取できる可能性がありますが、脂溶性ビタミンを過剰に摂ってしまうことにもなりかねませんので、その点は注意してください。
葉酸を含む食品の食べ方ついて
そして肝心なのは、葉酸を含む食品の食べ方ですね。
簡単に言ってしまえば、葉酸の含有量を踏まえて食品の量を決めるということです。食べるタイミングは、1回分の食事で1日分の必要量を摂取しようとする必要はなく、朝昼晩の3食で1日分を摂れるように考えましょう。
食品に含まれる葉酸はポリグルタミン酸型(食事性葉酸)といってヒトの体内での吸収率は50%程度しかありません。また、葉酸は水溶性のビタミンなので水に溶けだします。だからと言ってそれら目減り分は考えなくても構いません。その点を加味した算出値になっています。
妊活中から妊娠15wまでに食べる量
まず妊活中(少なくても妊娠の1か月以上前)から妊娠15wあたりまでは、厚生労働省によると食事で摂れる葉酸とは別にモノグルタミン酸型の葉酸を1日あたり400μg摂った方が良いとされています。
その理由は、赤ちゃんに神経管閉鎖障害が発症するリスクを減らすためです。
モノグルタミン酸型葉酸400μgとは、普段の食事で摂れるポリグルタミン酸型葉酸(食事性葉酸)で考えると800μgとなります。ということで、必要な食品の量はポリグルタミン酸型葉酸(食事性葉酸)を800μg含んだ量となります。
たとえば、1日に小鉢ほどに入れた野菜を3回、納豆1パックは1日1回、それと焼き鶏レバー串を1日1本ほどです。
それぞれに食品の好き嫌いもあるでしょうからレシピはいろいろ工夫してみてください。たとえば、近々結婚する予定で寿退社して結婚と同時に妊活を始めるならば、いまからレシピのことも考え始めてもいいと思いますよ。
妊娠16wから出産まで
厚生労働省は、妊娠15wまでととは違って16wからはポリグルタミン酸型葉酸(食事性葉酸)を240μg摂れば良いと発信しています。また、授乳期からは100μgです。
これは、厚生労働省が想定する食事をしていればそれだけで摂取できる量です。よほど偏った食事をしていないのであれば問題ないでしょう。もし摂取量に自信がなければ、上記の表を参考におかずなどを工夫してみてくださいね。
葉酸を摂取するためバナナを食べるということ
実は、バナナはお勧めできません。
バナナは、価格がお手頃で買うお店を選ぶ必要がなく手に入りやすいですし、栄養価が高くてもちろん葉酸も含まれているのですが、2種類ある葉酸の型のうち吸収率が低いポリグルタミン酸型から吸収率が高いモノグルタミン酸に変換する酵素の働きを邪魔する化合物が含まれているからです。
バナナを食べても思ったほど葉酸を吸収することができないからといって、吸収率の悪さを量でカバーしようとしてより多く食べると今度はカロリーの過剰摂取が心配になってしまいます。
葉酸のためにバナナを食べるというのは効率の良いことではないですが、実は妊娠中にバナナを食べるメリットは3つあります。
1つ目は、ビタミンB6を摂りたいという場合です。
ビタミンB6は、妊娠初期の悪阻(つまり)を抑えることが期待できるからです。
悪阻があるときは十分に食事ができないでしょうから酸味と甘みがあるバナナは食べやすいですし、さらにビタミンB6のおかげで悪阻も落ち着いてくれれば一石二鳥ですよね。
2つ目は、カリウムを摂りたい場合です。
カリウムは、体内の余計な塩分を外に出そうとする働きがあります。そうすることで、むくみが解消できたり、妊娠時特有の高血圧のリスクを下げることも期待できます。
3つ目は、マグネシウムを摂りたい場合です。
マグネシウムは、気持ちを落ち着かせる働きがあります。特に妊娠中というのは、気分が不安定になることもあるので大切な点ですね。
他にもバナナは、レタス約1/4個分の食物繊維が含まれています。妊娠すると一定の時期を除いて体を動かすことが大切です。産婦人科医や助産婦に言われると思います。日に日に体が重くなってくると運動不足になりやすかったり、子宮に圧迫されて便秘がちになる方も少なくありません。そんな時食物繊維が便秘の解消に役立つと言われています。
まとめ
食事だけでポリグルタミン酸型葉酸(食事性葉酸)を800μgを摂ろうとするのは、なかなか大変です。毎日レシピを考えなければならないですし、何よりも増やした分を食べなければならないからです。食べる量を増やせば、太ってしまうことも気になりますからね。
そういったこともあって葉酸サプリが人気になっています。ほとんどの葉酸サプリは、もともと厚生労働省が推奨するモノグルタミン酸型葉酸を400μg摂れるようになっていますので、太ることも気にする必要がなく手軽にそして確実に摂取できるというわけです。
POINT
必要な葉酸は、サプリメントで摂ろうと考えれば、後はそのサプリメントが安全安心の商品かどうかですね。そこで最近注目度が上がっているのが、日本で初めて安全性試験としてUMIN登録されたゲンナイ製薬のプレミン葉酸サプリです。>>プレミンが選ばれる理由はこちら